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[留意]区分15 在宅患者訪問薬剤管理指導料

区分15 在宅患者訪問薬剤管理指導料

1 在宅患者訪問薬剤管理指導料

(1) 在宅患者訪問薬剤管理指導料は、在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して、あらかじめ名称、所在地、開設者の氏名及び在宅患者訪問薬剤管理指導(以下「訪問薬剤管理指導」という。)を行う旨を地方厚生(支)局長に届け出た保険薬局の薬剤師が、医師の指示に基づき、薬学的管理指導計画を策定し、患家を訪問して、薬歴管理、服薬指導、服薬支援、薬剤服用状況、薬剤保管状況及び残薬の有無の確認等の薬学的管理指導を行い、当該指示を行った医師に対して訪問結果について必要な情報提供を文書で行った場合に算定する。在宅患者訪問薬剤管理指導料は、定期的に訪問して訪問薬剤管理指導を行った場合の評価であり、継続的な訪問薬剤管理指導の必要のない者や通院が可能な者に対して安易に算定してはならない。例えば、少なくとも独歩で家族又は介助者等の助けを借りずに来局ができる者等は、来局が容易であると考えられるため、在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できない。
(2) 在宅患者訪問薬剤管理指導料は、単一建物診療患者の人数に従い算定する。ここでいう単一建物診療患者の人数とは、当該患者が居住する建築物に居住する者のうち、当該保険薬局が訪問薬剤管理指導料を算定する者の人数をいう。なお、ユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所については、それぞれのユニットにおいて、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する人数を、単一建物診療患者の人数とみなすことができる。
(3) 在宅での療養を行っている患者とは、保険医療機関又は介護老人保健施設で療養を行っている患者以外の患者をいう。ただし、「要介護被保険者等である患者について療養に要する費用の額を算定できる場合」(平成20年厚生労働省告示第128号)、「特別養護老人ホーム等における療養の給付の取扱いについて」(平成18年3月31日保医発第0331002号)等に規定する場合を除き、患者が医師若しくは薬剤師の配置が義務付けられている病院、診療所、施設等に入院若しくは入所している場合又は現に他の保険医療機関若しくは保険薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている場合には、在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できない。
(4) 在宅協力薬局
ア (3)にかかわらず、訪問薬剤管理指導を主に行っている保険薬局(以下「在宅基幹薬局」という。)が、連携する他の保険薬局(以下「在宅協力薬局」という。)と薬学的管理指導計画の内容を共有していること及び緊急その他やむを得ない事由がある場合には在宅基幹薬局の薬剤師に代わって当該患者又はその家族等に訪問薬剤管理指導を行うことについて、あらかじめ当該患者又はその家族等の同意を得ている場合には、在宅基幹薬局に代わって在宅協力薬局が訪問薬剤管理指導を行った場合は在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定できる。なお、在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定は、在宅基幹薬局が行うこととするが、費用については両者の合議とする。
イ 在宅協力薬局の薬剤師が在宅基幹薬局の薬剤師に代わって訪問薬剤管理指導を行った場合には、薬剤服用歴の記録を記載し、在宅基幹薬局と当該記録の内容を共有することとするが、訪問薬剤管理指導の指示を行った医師又は歯科医師に対する訪問結果についての報告等は在宅基幹薬局が行う。なお、調剤報酬明細書に当該訪問薬剤管理指導を行った在宅協力薬局名及び当該訪問薬剤管理指導を行った日付及びやむを得ない事由等を記載する。また、在宅協力薬局が処方箋を受け付け、調剤を行った在宅協力薬局が訪問薬剤管理指導を行った場合には、算定については、調剤技術料及び薬剤料等は在宅協力薬局、また、在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定は在宅基幹薬局が行うこととし、調剤報酬明細書の摘要欄には在宅協力薬局が処方箋を受け付けた旨を記載する。
ウ 1つの患家に当該指導料の対象となる同居する同一世帯の患者が2人以上いる場合は、患者ごとに「単一建物診療患者が1人の場合」を算定する。また、当該建築物において、当該保険薬局が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する者の数が、当該建築物の戸数の10%以下の場合又は当該建築物の戸数が20戸未満であって、当該保険薬局が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する者の数が2人以下の場合には、それぞれ「単一建物診療患者が1人の場合」を算定する。
(5) 薬学的管理指導計画
ア 「薬学的管理指導計画」は、処方医から提供された診療状況を示す文書等に基づき、又は必要に応じ、処方医と相談するとともに、他の医療関係職種(歯科訪問診療を実施している保険医療機関の保険医である歯科医師等及び訪問看護ステーションの看護師等)との間で情報を共有しながら、患者の心身の特性及び処方薬剤を踏まえ策定されるものであり、薬剤の管理方法、処方薬剤の副作用、相互作用等を確認した上、実施すべき指導の内容、患家への訪問回数、訪問間隔等を記載する。
イ 策定した薬学的管理指導計画書は、薬剤服用歴の記録に添付する等の方法により保存する。
ウ 薬学的管理指導計画は、原則として、患家を訪問する前に策定する。
エ 訪問後、必要に応じ新たに得られた患者の情報を踏まえ計画の見直しを行う。
オ 薬学的管理指導計画は少なくとも1月に1回は見直しを行うほか、処方薬剤の変更があった場合及び他職種から情報提供を受けた場合にも適宜見直しを行う。
(6) 必要に応じて、処方医以外の医療関係職種に対しても、訪問薬剤管理指導の結果及び当該医療関係職種による当該患者に対する療養上の指導に関する留意点について情報提供する。
(7) 訪問薬剤管理指導は、当該保険薬局の調剤した薬剤の服用期間内に、患者の同意を得て実施する。なお、調剤を行っていない月に訪問薬剤管理指導を実施した場合は、当該調剤年月日及び投薬日数を調剤報酬明細書の摘要欄に記入する。
(8) 在宅患者訪問薬剤管理指導料を月2回以上算定する場合(末期の悪性腫瘍の患者及び中心静脈栄養法の対象患者に対するものを除く。)は、算定する日の間隔は6日以上とする。末期の悪性腫瘍の患者及び中心静脈栄養法の対象患者については、週2回かつ月8回に限り算定できる。
(9) 保険薬剤師1人につき在宅患者訪問薬剤管理指導料1、2及び3並びに在宅患者オンライン服薬指導料を合わせて週40回に限り算定できる。
(10) 在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定するためには、薬剤服用歴の記録に「区分10 薬剤服用歴管理指導料」の2の(4)の記載事項に加えて、少なくとも次の事項について記載されていなければならない。
ア 訪問の実施日、訪問した薬剤師の氏名
イ 処方医から提供された情報の要点
ウ 訪問に際して実施した薬学的管理指導の内容(薬剤の保管状況、服薬状況、残薬の状況、投薬後の併用薬剤、投薬後の併診、副作用、重複服用、相互作用等に関する確認、実施した服薬支援措置等)
エ 処方医に対して提供した訪問結果に関する情報の要点
オ 処方医以外の医療関係職種との間で情報を共有している場合にあっては、当該医療関係職種から提供された情報の要点及び当該医療関係職種に提供した訪問結果に関する情報の要点
カ 在宅協力薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行った場合には、(4)のイで規定する事項
(11) 在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定した月においては、薬剤服用歴管理指導料、かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料は、当該患者の薬学的管理指導計画に係る疾病と別の疾病又は負傷に係る臨時の処方箋によって調剤を行った場合を除いて算定できない。また、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定した月においては、外来服薬支援料又は服薬情報等提供料は算定できない。

2 在宅患者オンライン服薬指導料

(1) 在宅患者オンライン服薬指導料は、在宅時医学総合管理料に規定する訪問診療の実施により処方箋が交付された患者であって、在宅患者訪問薬剤管理指導料が月1回算定されているものに対して、オンライン服薬指導(訪問薬剤管理指導と同日に行う場合を除く。)を行った場合に、月1回に限り算定する。この場合において、在宅患者訪問薬剤管理指導料の加算及び在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料は算定できない。
(2) 当該指導料は、保険薬剤師1人につき、在宅患者訪問薬剤管理指導料1から3までと合わせて週40回に限り、週10 回を限度として算定できる。
(3) オンライン服薬指導により、薬剤服用歴管理指導料に係る業務を実施すること。
(4) 医薬品医療機器等法施行規則及び関連通知に沿って実施すること。
(5) オンライン服薬指導は、当該保険薬局内において行うこと。
(6) 患者の同意を得た上で、対面による服薬指導とオンライン服薬指導を組み合わせた服薬指導計画を作成し、当該計画に基づきオンライン服薬指導を実施すること。
(7) 訪問薬剤管理指導及びオンライン服薬指導を行う保険薬剤師は、原則として同一の者であること。ただし、次のア及びイをいずれも満たしている場合に限り、やむを得ない事由により同一の保険薬剤師が対応できないときに当該薬局に勤務する他の保険薬剤師がオンライン服薬指導を行っても差し支えない。
ア 当該薬局に勤務する他の保険薬剤師(あらかじめ対面による服薬指導を実施したことがある2名までの保険薬剤師に限る。)の氏名を服薬指導計画に記載していること。
イ 当該他の保険薬剤師がオンライン服薬指導を行うことについてあらかじめ患者の同意を得ていること。
(8) 訪問診療を行った医師に対して、在宅患者オンライン服薬指導の結果について必要な情報提供を文書で行うこと。
(9) 患者の薬剤服用歴を経時的に把握するため、原則として、手帳により薬剤服用歴及び服用中の医薬品等について確認すること。また、患者が服用中の医薬品等について、患者を含めた関係者が一元的、継続的に確認できるよう必要な情報を手帳に添付又は記載すること。
(10) 薬剤を患家に配送する場合は、その受領の確認を行うこと。
(11) 当該服薬指導を行う際の情報通信機器の運用に要する費用及び医薬品等を患者に配送する際に要する費用は、療養の給付と直接関係ないサービス等の費用として、社会通念上妥当な額の実費を別途徴収できる。

3 麻薬管理指導加算

ア 麻薬管理指導加算は、麻薬の投薬が行われている患者に対して、定期的に、投与される麻薬の服用状況、残薬の状況及び保管状況について確認し、残薬の適切な取扱方法も含めた保管取扱い上の注意等に関し必要な指導を行うとともに、麻薬による鎮痛等の効果や副作用の有無の確認を行い、処方箋発行医に対して必要な情報提供を行った場合に算定する。
イ 麻薬管理指導加算は、在宅患者訪問薬剤管理指導料が算定されていない場合は算定できない。
ウ 麻薬管理指導加算を算定するためには、薬剤服用歴の記録に「区分10 薬剤服用歴管理指導料」の2の(4)及び「区分15 在宅患者訪問薬剤管理指導料」の(10)の記載事項に加えて、少なくとも次の事項について記載されていなければならない。
(イ) 訪問に際して実施した麻薬に係る薬学的管理指導の内容(麻薬の保管管理状況、服薬状況、残薬の状況、麻薬注射剤等の併用薬剤、疼痛緩和等の状況、麻薬の継続又は増量投与による副作用の有無などの確認等)
(ロ) 訪問に際して行った患者・家族への指導の要点(麻薬に係る服薬指導、残薬の適切な取扱方法も含めた保管管理の指導等)
(ハ) 処方医に対して提供した訪問結果に関する情報(麻薬の服薬状況、疼痛緩和及び副作用等の状況、服薬指導の要点等に関する事項を含む。)の要点
(ニ) 患者又は家族から返納された麻薬の廃棄に関する事項(都道府県知事に届け出た麻薬廃棄届の写しを薬剤服用歴の記録に添付することで差し支えない。)

4 乳幼児加算

乳幼児加算は、乳幼児に係る薬学的管理指導の際に、体重、適切な剤形その他必要な事項等の確認を行った上で、患者の家族等に対して適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導を行った場合に算定する。

5 その他留意点

(1) 保険薬局(在宅協力薬局を含む。)の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超える訪問薬剤管理指導については、患家の所在地から16キロメートルの圏域の内側に、在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨を届け出ている薬局が存在しないなど、当該保険薬局からの訪問薬剤管理指導を必要とする特殊な事情がある場合に認められるものであって、この場合の在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定については16キロメートル以内の場合と同様に算定する。特殊な事情もなく、特に患家の希望により16キロメートルを超えて訪問薬剤管理指導を行った場合の在宅患者訪問薬剤管理指導料は保険診療としては認められないことから、患者負担とする。この場合において、「保険薬局の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超えた場合」とは、患家を中心とする半径16キロメートルの圏域の外側に当該保険薬局が所在する場合をいう。
ただし、平成24年3月31日以前に「注1」に規定する医師の指示があった患者については、当該規定は適用しないものであること。
(2) 「注5」に規定する交通費は実費とする。